サーマルのすゝめ

これは普段よく着ている私物のサーマルになります。夏を除けばいつも手元にある使えるヤツです。

しかし最近、お客様(特に若い世代の方)と会話しているとサーマルのカットソーに対して馴染みのない方が意外と多いのではと感じています。個人的にはタフな素材感と保温力の高さで肌寒い日には欠かせないアイテムになっています。サーマルが苦手な方の中には、下着のようなイメージをお持ちの方や、そもそも着たことが無いという方がほとんどでした。本日ご紹介させていただくものは、下着の様なタイトフィットな感じではなく程よくゆとりのある自然なシルエットのものばかりです。日増しに寒さが身に染みるこれからの季節には一枚あると活躍してくれますよ。

 

＜FilMelange＞Terry  9,975円　
世界中から厳選された高品質の天然素材を原料として日本製にこだわった物づくりをしている＜FilMelange＞からは、意外にもサーマルは初めてのリリースとなります。超長綿糸の製造工程でふるい落とされた良質な繊維を集め、50%のトルファン綿と掛け合わせて紡績されたリサイクルコットン「ラフィーコットン」を使用した、ヘビーデューティーなワッフル生地を使用しています。しっかりとした生地感と無理のないジャストなサイズ感のこちらは、間違いなく長く付き合っていただける事と思います。こちらは今季より新たに私のワードローブに加えさせていただきます。

  

＜V::room＞Waffle/Rib Combo Tube L/S Crew  11,340円
NY発の＜V::room＞からは旧式の織機によって丸胴仕様に編みたてた職人の技術を感じる一枚です。長めの袖リブがクラシックな雰囲気を演出しています。 見た目はごく普通のカットソーに見えますが、フロントは「ワッフル」、その他は「リブ」に編地を変える事で着た時の状態を想定したデザインとなっており他にはない新しさがあります。こちらは毎シーズン展開される人気のアイテムになりますが、今季はシーズンカラーとしてこの手のアイテムには珍しいマスタードが加えられています。こちらは既に先シーズンより愛用中でございます。柔らかな素材感は病み付きになりますよ。

  

＜FLISTFIA＞Henly Neck Thermal  13,965円　
シルエットの良さとミニマルで普遍的なデザインに定評のある＜FLISTFIA＞からは継続してリリースされているこちらのヘンリーネックのタイプが人気です。襟と前立て部分は布帛(シャツ生地)で仕立てられており、通常は生地の中に芯地を入れて生地を安定させるのですが、あえて芯地を入れずにクタッとした雰囲気を表現しています。他ではあまり見かけない編地ですが、これが着たときに「ピタッ」と密着するのではなく、「フワッ」としていて軽い着心地がクセになります。こちらは色違いを1年前より愛用中でございます。

 

＜WALLA WALLA  SPORT＞ Long Sleeve Thermal Crew  4,725円
＜WALLA WALLA SPORT＞からは70年代後半まで使われていたというコームドコットンを、チューブ編みという昔ながらのアメリカ伝統の製法によって作られています。身頃の両側に縫い目のない筒状ボディは、体にフィットしながらもストレスのない快適な着心地を演出してくれます。アメリカの大手メーカーの多くが生産地を国外へ移す中、いまだ「Made in U.S.A」でこの価格はかなり貴重な存在だと思います。こちらも1年前から愛用しておりますが、今季新たにもう一枚買い足しました。
　

サーマルの無骨で男っぽい雰囲気が昔から大好きです。インナーからチラリと見えるだけでも存在感がありますし、何度洗濯をしてもヘタらないしっかりとした生地感はやはり魅力的です。テロっとした繊細な素材感のカットソーも勿論良いのですが、やはり両者を知った上でその時々でチョイスしていただくのがベストではないかと思います。ファストファッションなブランドからは化繊のベースレイヤーがいろいろ出ていますが、個人的にはスポーツなどアクティブなシーンは別として日常のスタイリングで着るものは天然繊維のものがスタイリング的にも着心地的にも落ち着きます。見えないところだからこそ、本当のこだわりが垣間見えると思います。